「週刊女性」に田村センター長の頸椎亜脱臼、頸椎症性脊髄症についての解説が掲載されました。

2016年3月15日

Q)頸椎の亜脱臼とはどんな症状なのでしょうか?

骨どうしに力が加わった時に関節が外れてしまうのが脱臼。亜脱臼ということですと、全脱臼と違い、関節がずれるといった症状です。問題なのは首の頸椎の中に脊柱管という神経の通り道がありまして、その中には脊髄という中枢神経があります。それがずれることによって狭まってしまうと、手足の痺れが生じてしまうという症状も起こります。

Q)手術はどのように行われるのでしょうか?

亜脱臼の場合には、そのズレを直してインプラントを用いて固定するというケースが多いですが、症状自体がさほど重症ではない場合は骨を削るだけの手術もあり得ます。

Q)そもそもベッドから落ちただけでこのようなことになってしまうのでしょうか?

普段生活していて転んだ時は、筋肉が収縮したり身体が受け身をとったりするので、あまりそういったことは起こりません。しかし、寝ている間は無意識ですから、全く普通の転び方と異なる力が加わりますので、ベッドから少し落ちただけでも起こり得るということです。

Q)手術はどれくらいの期間がかかりますか?

インプラントの手術の場合は大体一週間や二週間ですが、固定をして骨がくっつくまでには時間がかかりますから、社会復帰されるまでには何カ月間か要するかもしれません。

Q)西田さんは2001年にも頸椎性脊髄症で手術をされているのですが、それは今回の症状にも何か影響されているのでしょうか?

もしかしたら年齢の変化も加わって骨と骨の連結も弱くなってしまい、少しづつズレるようになったと考えられます。以前にも手術されたということでしたら、西田さんは元々神経の通り道が狭い方なのかもしれません。とすると亜脱臼というズレが少しであっても神経症状が出てしまう恐れがあります。