TBS系列「ひるおび」頸椎症性脊髄症の解説を行ないました

2016年11月16日放送

頸椎症性脊髄症は頸椎の骨や靭帯、椎間板が変形し、背骨の中の脊柱管が狭められ、脊柱管の中を通っている脊髄が圧迫を受けることにより手のしびれや運動障害、歩行障害が出る病気です。

原因は老化現象(加齢)で、背骨が年をとると神経が通る道が狭くなるため、頸椎症性脊髄症は誰でも発症する可能性があります。
軽症の場合は手足のしびれ、首や肩の重みなどがある程度ですが、進行するにつれてボタンかけや箸や書字が困難になり、歩行障害や排尿障害などが発生します。

一度狭窄した脊柱管の自然治癒は難しく、放置すると悪化する事もあります。
重傷化する前に早期に発見することが大切です。手のしびれなど違和感があったら、病院(整形外科や脊椎医)へ受診することをおすすめします。

手を伸ばし、指の開閉(グーパー)を10秒間に何回できるかを数える「10秒テスト」は自己診断に有用です。15回以下ですと頸椎症性脊髄症の疑いがあり、要注意です。
整体で首をポキポキならしたり、猫背の姿勢になったり、ジェットコースターなどの首への負担は症状が悪化する要因なので注意が必要です。

手術は神経の通り道を広くする頸椎脊柱管拡大術が多く行われ、適切なタイミングに手術を受けると、症状の改善が期待できます。